車のオークション参加に入会条件は必須?  個人で参加する方法も紹介

この記事を書いた人

上海交通大学修士課程修了後、新卒で中古車業界最大手に就職。営業の現場から経営戦略まで幅広く業務を経験。 2022年に(株)Contigoを設立。

以前は業者専用だったオークションでも、昨今一般の方の参加が可能なものが増えてきました。

そんななかで、「中古車のオークション(オートオークション)」にご興味がある方も多いかと思います。

中古車オークションを利用する場合は、資格の取得やルールを知っておくことが必須条件で、個人参加は難しいと言われています。

この記事では、車のオークションの入会条件や個人として参加する方法についてご紹介します。

車のオークションは入会条件がある?  業者オークションの特徴 

中古車オークションには、「業者向けオークション」と「個人向けオークション」の2種類があるのでそれぞれの特徴から見ていきましょう。

基本的に個人は参加できない|業者オークション  

中古車オークションは、車買取業者が出品し、車販売業者が落札するオークションで、車を取り扱う業者が仕入れを行うために開催されています。

入会条件が厳しく設定されているオークションもあるため、基本的には個人で利用することはできませんが、個人でも利用できる方法について後述します。

誰でも参加|個人間オークション

個人向けのネットオークションなら一般の人でも参加可能です。車のオークションと比べると入札手順も簡単で、車など高額商品は手数料が高い場合もありますが、入会条件も少なく比較的気軽に参加できます。

車購入の際にシステム利用料や代金の振込手数料、車の輸送費などの費用を落札者が負担しなければならない場合もあるので注意が必要です。

車のオークションに必要な入会条件とは|個人参加の方法も紹介 

車のオークションに参加するには、いくつかの入会条件をクリアする必要があります。中古車販売市場のトップシェアを誇る「USS」の入会条件を例として紹介します。

条件① 古物商許可証  

車のオークションの入会条件に「古物商許可証の取得」を必要としているオークション企業は多いです。

そしてUSSなど入会条件を厳格にしている企業では、古物商としての資格を持っているだけでなく古物商の許可を受けてから1年以上経過していることも必要です。

古物商許可とは、中古品を売買・レンタル・交換する際に必要になる資格のことで、古物商許可の取得条件に「営業所の所有」があることも、車のオークションに個人が参加しづらい理由の一つです。

条件② 連帯保証人  

USSなど大規模な車のオークションでは、セリ落とした際に資金不足で支払いできないトラブルの危険性もあるため、入会条件に連帯保証人を要求されます。

連帯保証人の条件や人数はオークションごとに異なりますが、USSでは不動産を所有している人に限られるため、個人の場合はこの時点で入会を諦める人も少なくないです。

条件③ 車を売買する店舗と事業所  

USSなどの車のオークションに参加するには、車を売買するための店舗や事業所を所持していることも入会条件の一つです。

車を置ける店鋪や展示場・事業所の所有となると100万円〜200万円以上の資金が必要になるため、個人にはハードルが高いです。

条件④ 保証金を預託する  

自動車は高額取引なので、USSなど車のオークションの入会条件に保証金の預託を設定している企業も多いです。

USSでは、「10万円の保証金を預託できること」が条件ですが、保証金と入会金の両方が必要であるケースや、連帯保証人を立てられないときに保証金が必要になるケースもあります。

販売資格のない個人が参加したい場合

車のオークションに参加するためには、基本的に古物商許可証や販売スペースを所持していることが入会条件となります。

しかし個人でもオークションに参加できる方法がいくつかあり、そのなかでもおすすめの方法は「オークション代行業者に依頼すること」です。

オークション代行業者に代行を依頼することで、手数料さえ支払えば、古物商許可証の取得や販売スペースの確保など面倒な手続きが不要で参加できるので、個人でオークションを利用したい場合におすすめの方法です。

オートオークションに参加するなら…知っておくべき3つの種類   

中古車オークションには、JU系やメーカー系などのタイプがあり、それぞれで会員数や設備などに違いもあるので見ていきましょう。

全国的に展開|JU系  

JU系オークションは、内閣府(経済産業省・国土交通省)を主務官庁とする日本中古自動車販売協会連合会(JU)を母体とした中古車オークションです。

全国で年間100万台を超える車両の取引を行うなど、会場数や会員数はトップクラスで代表的な車のオークションです。入会条件は、地域の組合によって異なりますが、「展示場または工場を有し、開業後1年以上の実績」などを条件としていることが多いです。

商品の質が高い|メーカー系  

メーカー系オークションは、トヨタやホンダなど自動車メーカーが主体となって運営しています。出品側・落札側ともにディーラーが多く、信頼性の高い中古車が取引されているため成約率が高いです。

メーカー系の車のオークションの入会条件は、メーカーによりますが、「古物商許可証を所持している中古車事業者であること」や「販売営業所を持ち、営業活動をしていること」などがあります。

取引がスピーディ|中古車オークション事業者 

中古車オークション事業者は、企業が運営していて、大規模なオートオークションを開催している「USS」もその一つです。

中古車オークション事業者の特徴は、インターネットや衛星などを使った革新的なシステムを導入しているので、取引がスピーディに進むメリットがあります。

車のオークションの入会条件としては厳格にされている面もありますが、独自の流通網による出品数の多さも強みです。

【参考:「一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)」

まとめ

車のオークションの入会条件や個人でオークションに参加する方法についてご紹介しました。

中古車オークションでは出品数もさることながら、多くの業者が参加するため、パーソナルな機会では手に入らないような希少な車種が見つかる可能性もあるため、車をより安く買い、高く売ることが可能になります。

オークション代行業者を利用すれば手数料を支払うだけで、個人でもオークションに参加してクルマを売買することができます。ご自身で入会の要件を満たすのは非常に大変なので、代行業者に依頼して気軽に車のオークションを体験してみましょう。