車をオークションで売買!名義変更手順や必要書類は?トラブルもある?

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上海交通大学修士課程修了後、新卒で中古車業界最大手に就職。営業の現場から経営戦略まで幅広く業務を経験。 2022年に(株)Contigoを設立。

車両をオークションで取引するユーザーが増えています。しかし車をオークションで売買した場合、名義変更が面倒だと悩んでいませんか?

名義変更は取引完了に不可欠な手続きですが、手順は煩雑で必要書類の準備も面倒だと、苦手意識を持つ人も多いといいます。

しかし法律で定められたルールですから無視はできません。どのような手続きが必要なのか把握しておきましょう。今回は車をオークションで売買する際の名義変更の手順や必要書類をご紹介します。知っておくだけでトラブルを未然に防げますよ。

車をオークションで売買したい!名義変更はどうして必要なの?

車をオークションで売買する時に突き当たるのが名義変更の煩わしさです。なるべく手間を省いて売買を完了したいところですが、車のオークションにおいて名義変更を避けて通ることは基本的にできません。その理由を押さえてスムーズに取引しましょう。

車両は法律で所有権が付与されている

そもそも車両というのは法律によって所有権が付与されています。車検証の所有欄に記載された名義人が所有権を有することになるので、覚えておきましょう。つまり車を使用する人が必ずしも所有権を有しているわけではないのです。

所有者と使用者の名義が異なる場合は、所有者として記載された名義人のみが所有権を有しているので、その人物が自動車税の支払いや車の保管などに責任を持ちます。

参考:国土交通省 自動車登録等適正化

車を売る行為は所有権を譲渡している

オークションで車を売り買いすることを考えた場合、ただの使用者は売却の権利を持たないというのは想像に難くありませんよね。車両を売る行為は所有権を譲渡することになるので、所有権者のみが売却を許可されています。

つまり使用者の身勝手な判断で車両を売却することはできません。したがって新しく車両を購入した時以外にも、使用者が売却を希望する場合も名義変更が必要であることを覚えておきましょう。

名義変更が不要な場合はこんなケース

ちなみに名義変更が不要なケースもあります。基本的には名義変更が必要な車両の売買ですが、例えば所有者が家族や友人の場合、所有者の了解を得ていることを委任状などで証明すれば名義変更は不要です。

他にも所有者が死亡している場合は遺産相続後に名義変更をする必要があり、またローン会社やクレジット会社が名義人である場合は完済後に名義変更をすることが求められます。売却益をローンに充てる場合もありますが、完済できないと名義変更はできません。

自ら車をオークションへ出品!名義変更の手順や必要な書類は?

個人売買で車を取引したい…このように車両を自らオークションへ出品する場合、名義変更の手順はどうなるでしょうか。その詳細や必要な書類など、自分で売買を完結するために必要な準備をチェックしておきましょう。

個人売買の場合はすべて自己負担

もし個人売買で車を取引する場合、持ち主が変わったことを示す名義変更手続きを全て自分で行う必要が出てきます。自動車の場合は陸運支局へ、軽自動車の場合は軽自動車検査協会で手続きをするようにしましょう。

個人売買の際に必要な書類はコレ

まずは必要書類を準備しましょう。

売主が用意すべき書類は

・申請書

・手数料納付書

・自動車検査証

・3ヶ月以内に発行した印鑑証明書

・譲渡証明書

・実印

・古いナンバープレート(変更を伴う場合)

・住所変更を証明できる書類

・未成年の場合は両親の実印を押した同意書・戸籍謄本・両親のうち1名の印鑑証明書

買主が用意すべき書類は

・3ヶ月以内に発行した印鑑証明書

・実印

・1ヶ月以内に発行した自動車保管場所証明書

・未成年の場合は両親の実印を押した同意書・戸籍謄本・両親のうち1名の印鑑証明書

その後は以下の手順で手続きを進めます。

・新所有者が住んでいる地域の陸運局もしくは軽自動車検査協会へ行く

・手数料納付書と申請書を取得

・手数料分の印紙を購入

・申請書を作成し提出

・新しい車検証を交付

・自動車税、自動車取得税を申告

・登録地域が変わる場合は古いナンバープレートと車検証を渡し、新しいナンバープレートを交付する

個人間の売買ではこれだけの手間がかかるとされています。ぜひ抜け落ちがないようにチェックしておきましょう。

車のオークション出品を依頼!名義変更の手順や必要な書類は?

中古車の取引を業者に一任したい。このような場合は車のオークション後、名義変更の書類がどう変わるのでしょうか。またオークションをプロに任せた場合、個人売買とは手順がどう違うのでしょうか。どちらがあなたにとって良い選択か確認していきましょう。

オークション代行業者に依頼すると負担も少ない

前述の通り個人間の売買では名義変更に必要な手続きを全て自分で行う必要があります。しかし専門業者に手続きを依頼すればスムーズに取引を完了できます。陸運局などに行くのが難しい方は代行を依頼すると良いでしょう。

ちなみに手続きは簡略化できますがもちろん有料です。基本的には10,000円から40,000円程度の出費を覚悟しておきましょう。

業者の売買依頼に必要な書類はコレ

手続き自体は委託できますが、いくつかの書類は自ら用意することが求められます。

普通自動車を売る場合

・自動車検査証

・印鑑登録証明書

・実印

・譲渡証明書

・委任状

・車検証と住所や名前が異なる場合は住民票の写し

軽自動車を売る場合

・自動車検査証

・住民票の写しまたは印鑑証明書

・自動車検査証記入申請書

・申請依頼書

・管轄が変更になる場合はナンバープレート

これらの書類を用意してしまえば、あとの手続きについては委託で簡略化できます。

弊社にオークション出品をご依頼の場合は無料にて手続きを行わせていただきますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。

まとめ

今回は車両のオークション出品に伴う名義変更についてご紹介しました。車両を売買する際は基本的に名義変更が不可欠です。手順や必要書類を把握してトラブルを防ぎましょう。

もしも名義変更が完了していない場合、事故や違反の責任を問われたり、不要な税金の支払い請求が届いてしまったりといった事例も確認されています。

素晴らしいカーライフを送るためにも、名義変更はしっかりと行っておきましょう。